工法・用途
溶接工法


マイクロスポット溶接機
溶接する金属同士を重ね、一定圧力を掛けながら電流を流し、被溶接物の抵抗発熱を利用して、接合する溶接方法です。
ロウ材や溶接棒などの消耗品は不要です。
また、数ボルトの電圧で溶接する為、作業者への危険はなく、熱・煙・光等は、ほとんど生じません。(クリーンな作業環境です)
他の接合方法に比べ、品質の安定性、コストパフォーマンス、操作や保守の簡易さから省力化、自動化装置等に使用されています。

シーム溶接機
ローラー型(円盤型)電極で、被溶接物を上下ではさみ、加圧及び通電を行い、回転させて連続的に溶接する抵抗溶接です。
長い被溶接物で、連続して溶接する時には、この溶接方法が適しています。

ヒュージング溶接
絶縁被膜導線と、金属端子を溶接する際に、絶縁被膜を溶かして、中の銅線と端子を接合させる溶接方法です。
主に、モーターコイル線、コミュニケーター接続、リレー部品、各種成形ボビンのコイル線(巻き始め/終わり/端子)の接続等に多く利用されています。

アーク溶接
被溶接物と電極(タングステン系)との間にアークを発生させ、その熱で溶接を行います。
また、シールドガス(アルゴンガス)を噴射し、変色・酸化を防ぎます。
被接触でアークを飛ばす際に、電極と被溶接物の位置がアバウトでも溶接が可能、特に端子形状の溶接には、非常に有効な溶接方法です。

突合せ溶接
溶接物を接触させる方向に動かしながら、アークを飛ばし、その発熱で被溶接物を溶かし、そのまま加圧して接合させる方法です。
突き合わせ溶接なので、脆弱な金属間化合物は押し出され、アークによって被溶接物双方の接合面を溶融させるので、融点/質量で差の生じる金属でも接合が可能です。


溶接用途

携帯機器関
・携帯電話、PHS、バッテリ-パック等の組立工程
・振動モーター組立工程
・ノートパソコン、バッテリ-パック組立工程
・Dカメラ・ビデオ用バッテリ-パック組立工程

VT・CRT
・電子銃組立工程
・アパーチャーグリル、シャドウマスク等のF溶接
・ブラウン管取付け金具の溶接

ランプ関係
・ランプ類の導入線組立工程
・蛍光灯、白熱灯組立工程
・ハロゲンランプ、キセノンランプ組立
・特殊ランプ(紫外線発光等)組立
・水晶発振器組立工程
・水晶発振器、ICパッケージのシール

センサー関係
・サーミスタチップのリード線溶接
・ガスセンサ(φ20μm程度極細線)溶接
・熱電対組立工程

電気機器関係
・大型・小型リレー接点の溶接
・電気機器コンセントプラグの組立(端子とリード線の溶接)
・極細コイルのヒュージング
・モーターコイルのヒュージング(被膜剥離&溶接)
・1次電池、2次電池の組立工程

その他
・ピアスピン溶接
・時計の竜頭の溶接